「与えよ、さらば与えられん」お客さんから「売ってくれ」と頼まれるようになるテクニック

「与えよ、さらば与えられん」お客さんから「売ってくれ」と頼まれるようになるテクニック

「そう言えば、あの人にもお土産買って帰らなアカンな。」

 
旅行に行くと、お土産を探すのも、醍醐味だと思いますが、そこまで親しいわけでもないのに、「お土産を買って帰らないと・・・」と思わせる人はいませんか?知り合いだったり、近所の人だったり。

そういった人にはたぶん、以前にお土産を貰ったことがあんじゃないでしょうか?。以前にお土産を貰ったことがあると、あなたが旅行に行った時にも、お返しをしないと悪い気がして、買って帰えることになります。

これはごく自然な流れですが、影響力の武器で言うところの、『返報性』がそうさせています。

普通に考えれば、お土産を貰ったことがあるからといって、あなたもお返しをしなくてはならないルールはありません。でも社会的に見て、「貰ってばかりでは悪いので、自分も何かお返ししないと」という意識が働きます。

これは社会性を身に着けている人なら、ほぼ間違いなく働く感情で、それに抗うことは出来ません。

もちろん悪いと思いつつも、無視して何も返さない事もできますが、一度『返さないと悪いな』という感情が起こると、なかなか消えず、返してスッキリした方が楽になると思ってしまいます。だから結局返します。

この『返報性』という心理トリガーはとても強力で、当然のことながらビジネス、マーケティングにも応用が利きます。

無料プレゼントキャンペーンや、ブログ・メルマガを通して、見込み客に価値ある情報を提供して、「ありがたい」と思わせます。そう思わせることができればこっちの物です。半強制的に『返報性』働くから、見込み客は「何かお返しをしないと」と思って、商品を買ってくれる可能性が高まります。

「何か売っているものはないの?」と聞かれるようになることもあります。

与えよ、さらば与えられん

とにかく初めは、与えて与えて与えまくってください。そうすれば自然と相手に感謝されて、あなたの商品も売れるようになっていきます。

ある『返報性』を実証する実験が行われました。
『美術鑑賞』という名目で、被験者と仕掛け人の二人を呼び出し、いくつかの絵画の作品評定を行いました。

そして、「休憩をとりましょう」と言って、実験者は部屋を出ていきます。第1条件では、その後に続いて仕掛け人も部屋を出て、しばらくするとコカ・コーラを2本持って帰ってきました。

「彼(実験者)に聞いたら、コーラを飲んでも良いと言うから、君の分も買ってきたよ」と言って、被験者にコーラを渡します。

第2条件では、全く同じ状況、同じ振る舞いをしますが、休憩中に部屋を出ていった仕掛け人は何も持たずに戻ってきました。変えたのそこだけです。

さて、美術鑑賞が終わり、実験者が退出すると、仕掛け人が被験者に話しかけます。「自分は新車が当たるクジ付きのチケットを売ってるんだけど、一番多くチケットを売れば賞金で5000円貰えるんだ。だからよければ1枚25円のチケットを何枚か買ってくれない?」「何枚でも良いけど、多ければ多いほど嬉しい」と頼みました。

すると、条件1と条件2では、買ってくれたチケットの数が違っていました。もちろん条件1のコーラを与えられた被験者は、何も貰っていない条件2の被験者より2倍も多くチケットを買ったんです。

この実験から、初対面の人でも、コーラ1本貰うだけで、恩を感じ、お返しをしないと悪いという『返報性』が発揮されたわけです。

これは本当に強力な心理トリガーなので、あなたのビジネスにも応用できないか考えてみて下さい。仕掛けられた本人は、特に怪しんだり、嫌な思いをするわけではなく、ただ単純に「お返ししないと悪い」という社会的通念によって、感情を揺さぶられているだけです。

なので、あなたは、とにかく与えましょう。ギブ・アンド・テイクではなく、ギブ・ギブ・ギブです。

そうすればあなたのことを信頼し、感謝し、恩を感じ、あなたが求める行動をしてくれるようになるはずです。

ブログ、メルマガ、SNSはその為に使います。見込み客、顧客に対して、価値ある情報を与えてるためにです。あなたの持っている知識は、出し惜しみ無く提供しましょう。あなたの商品で無料サンプルをプレゼント出来るなら、プレゼントしましょう。

そうすれば「買わないと悪い」という返報性の原理が働き、本商品も買ってくれるようになりますよ。

営業の人なら、先方へ何か渡すとか、奥さんに何かおねだりする時は、まずは先に恩をきせておいてから、交渉するなど、使い方は色々あります。

ぜひあなたも、ビジネスや私生活に取り入れて、人生を思うように進めてみて下さい。