物販とコンテンツビジネスの違い|両方経験して身に沁みたこと。

これから自分でビジネスを立ち上げようと思っている人には「コンテンツビジネス」を強くオススメしています。
「おっ。いきなり怪しいこと言い出したな」と思うかもしれないけど、少し話を聞いてください。
僕はこの2年で物販とコンテンツ販売の両方のビジネスを立ち上げました。
物販で言えば、家具、雑貨、野菜、卵です。
野菜と卵に関しては、オンラインとオフラインどっちもやっていて、特にオフラインで物販することの大変さをヒシヒシと感じています。
コンテンツ販売と違って、物販ビジネスでは考える事がたくさんあって、そのどれもが重要です。
仕入れ、原価、利益率、在庫、保証、時間管理、etc…
これらを、コンテンツビジネスと比較しながらそれぞれ考えてみましょう。
仕入れ
コンテンツビジネスの場合「仕入れ」という概念は基本的にありません。
自分の頭のなかにある知識や情報、もしくは他人の持ってる情報や知識を商品として販売するから、仕入れを行う必要はないんです。
それに比べて、物販の場合は、必ず「仕入れ」を行う必要があります。この仕入れにかかる時間が結構バカになりません。
ネットや電話で仕入れが出来る商品で、発送までメーカーがやってくれたとしても、仕入れの時間は少なからず掛かるわけです。
これが実際の店や工場に自分で行って仕入れを行うとなると、相当な時間になります。
その間、基本的には他の仕事をすることができないから、「仕入れ」の時間は相当ネックになったりします。
原価
これも物販ではメチャクチャ意識しないとイケない項目です。だって利益に直結するわけですからね。
仕入れる先で原価が変わるものもあるし、原価が変動する商品ってのもあります。
原価が高いものは、販売価格も高くなるから売りにくくなるし、原価が安いものは販売価格も安いから利益も少なくなります。
さらにメーカーは実績のある店(会社)には安く、実績の無い店には高い原価で卸すのが常識です。
だから、実績のある店は、他よりも原価が低いからその分安く販売することができます。
そうなると、消費者は安い方を買います。そら同じ商品だったらより安い方を買うでしょう?
それに対抗しようと値段を下げると、利益が減るからビジネスが立ち行かなくなります。
同じ値段で出したとしても、原価を安く抑えている店の方が利益は大きいから勝つのは結局、原価を抑えた方です。
物販の世界は、強いものが勝ち、弱いものは淘汰されていく世界です。下克上はなかなか難しい世界でしょう。
方や、コンテンツビジネスでは、原価はほぼ0円です。だから売値がそのまま粗利益になります。
コンサルティングやセミナーというコンテンツをオフラインで販売する場合は、会場代やら移動費などは掛かりますが、商品自体の原価は0円だから利益率はメチャクチャ高くなります。
これがオンラインだったら、いよいよ原価は0円です。サイトやコンテンツを置くためのサーバー代ぐらいです。それだって無料にしようと思えばできてしまいます。
コンテンツビジネスでは「原価」という概念も消え去るから、自分の好きな価格を設定して販売することが出来るんです。
利益率
原価と密接な関係がある利益率。この利益率がビジネスの成否を左右します。
物販の場合は、必ず原価が発生します。(拾ってきた商品とかじゃない限り)
そして販売価格から原価を引いた金額が粗利益です。
さらにその粗利益から商品が売れるまでに掛かったあらゆる経費を引いて、残った金額が利益(純利益)です。
ビジネスにとっては、この「利益」が命で、利益が無ければビジネスは立ち行かないし、利益が少なければ発展しません。
大義名分は置いといて、ビジネスは「利益」を得るためにあります。つまり売上高はそこまで重要じゃありません。
その利益がどれぐらい出るのかが利益率です。利益率が低ければ低いほど、ビジネスはキツくなります。
たとえば、原価が1個500円の商品を1,000円で販売したとします。この時点で粗利は500円です。
そこから人件費やらの経費で400円掛かるとします。するとこの商品の利益は100円です。
つまり利益率は10%ということになります。
ちなみに、単純に粗利益だけで利益率を出すと50%だけど、物販の場合は仕入れの時間とか移動とか経費が結構かかるから、単純に「利益率50%だ」と思ってると痛い目にあいます。
これが物販です。販売価格1,000円で純利益率が10%の商品だったら、1万円儲けるためには、100個売る必要があります。
1日の日当を稼ぐのに100個は売る必要があるんです。売上で言ったら10万円です。
でも、コンテンツビジネスの場合、特にオンラインだったら利益率は100%に近いです(広告を出さない場合)。
1個1,000円の商品だったら、1万円稼ぐのに10個売れば良いだけです。
価格を1万円にすれば1日1個売ってれば生活できます。
売上自体は1万円だけど、ビジネスは成り立ちます。何度も言うけど、売上高は重要じゃないんです。
仕入れの時間も販売する時間も原価も掛かりません。オンライン上に商品をアップしておけば、自動で売れて行きます。
あなたが寝ている間でもビジネスは回り続けます。
利益率の低い物販では、売りまくらないとビジネスは成り立たないけど、コンテンツビジネスの場合は欲しい利益の分だけ売れば良いんです。
販売価格がそのままおおよその利益になるわけですからね。
1日1万円が欲しいなら、1万円の商品を1個売ればいいってことになるわけです。
在庫
物販の場合、在庫のことも常に頭に入れておく必要があります。
以前、オンラインで家具を売っている時に、在庫のチェックが甘くて在庫切れの商品に「在庫あり」と表示してしまっていました。
お客さんはその「在庫あり」の表示を見て、「今すぐ欲しい」という理由で、ちょっと割高だけど僕の店で注文してくれたんです。
でも実際は在庫切れです。メーカーに問い合わせても再入荷は来月になると・・・。
この一件で、「在庫の有無は購買決定の判断材料になる」ということを知りました。
直ぐに欲しい人からすれば、値段よりも、在庫の有無の方が重要なことだったりするわけです。
それ以降、人を使って1日4〜5時間かけて在庫管理することにしました。
ドロップシッピングなんで、自分の所に在庫があるわけじゃないから、毎日管理するだけでそれだけ時間が掛かるんです。
しかも在庫で考えるべきはそのことだけじゃありません。
在庫切れでチャンスを失うことだってあるわけです。
たとえば、あなたの店の1番の売れ筋商品の在庫が切れてしまったら、その商品を買いに来てくれたお客さんは他に流れてしまいます。
せっかくの販売チャンスを逃すことになるんです。
でもコンテンツの場合は、在庫はありません。電子書籍や音声、動画などの形式にしておけば、無限に生成出来るわけです。
もし100万人が一斉に「欲しい」と言ってきても、全員に販売できます。在庫の有無でチャンスを逃すことは絶対にありません。
これもコンテンツビジネスの強いところです。
保証
物販の場合、一定の割合で不良品が発生します。
そういった場合、交換や返金する事になりますが、それにもお金が掛かります。
交換の場合、単純に1個分の利益が消し飛ぶわけで、利益率が50%以下なら赤字です。
返金の場合でも、商品を引き取る為の時間やらお金やらで赤字が出ます。
じゃぁコンテンツの場合はどうでしょう?
交換ってのはあり得ませんね。交換しようが無いですから。
返金の場合は、振込手数料の分が赤字になるけど、物販に比べたら確実に少額です。
やっぱり物販は「モノ」有りきのビジネスだから、交換や返品となると、その「モノ」を動かす人やお金が必要になるんでその分リスクは高くなります。
時間管理
物販は実際にモノのやり取りがあるから、営業時間が存在します。
オンラインの場合は24時間注文を受け付けることは出来るけど、仕入れや発送する時間は必要です。
たとえば、1日8時間働くとして、その中から仕入れ時間、梱包・発送時間、カスタマーサポートの時間、マーケティングの時間、etc…と言った時間を割り振っていきます。
1人でこれらをやっていくとなると、なかなか大変です。
人を雇った場合は、自分の時間管理の他に、従業員の時間も管理して効率良く仕事をして貰わないとイケません。
これはコンテンツビジネスに比べてかなり高度な技術が必要です。
もちろんコンテンツビジネスにも時間管理はいります。
でも、物販では必要な仕入れや梱包・発送といった時間は必要ありません。
24時間365日、システムが文句も言わずに営業し続けてくれます。
あなたは、余った時間でマーケティングをしたり、カスタマーサポートを充実させたり、さらなる商品を開発したりと、1人でも十分時間を捻出できます。
ややこしい時間管理は必要なくて、自分のさじ加減でビジネスを管理できるのもコンテンツビジネスの魅力だと思います。
まとめ
物販ビジネスとコンテンツビジネスの大きな違いは何と言って、時間と利益率です。
物販の方が色々と気を使うことも多くて、その上利益率もコンテンツ販売に比べれば低いです。
そう言った点を踏まえて、僕はコンテンツビジネスを推奨しています。
物販やった後でコンテンツビジネスをやったら、手元に残るお金の多さにビックリしますよ。
特に利益率が低くて単価の安いものを売ってる場合は、働けど働けど利益は上がらず、1人での限界が直ぐに見えます。
でもコンテンツ販売なら、1人でもレバレッジを効かせられるから、十分ビジネスとして成り立ちます。
特に強いこだわりがあるわけじゃないなら、コンテンツビジネスをやるべきです。
まぁ物販は物販で楽しい部分もあるんですけどね。
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