ニーズとウォンツ ─ 価格競争を抜け出して、他社より倍の値段で売る方法。

人がモノを買う理由は2つあります。
1つは、『必要だから』そして、もう一つは『欲しいから』です。
『ニーズ』と『ウォンツ』と言われたりしますが、基本的に僕たちマーケッターはウォンツを満たすために商品を売ります。
必要な商品・・・例えば、トイレットペーパーやティッシュ、洗剤などはニーズですよね?
無くては困る、必要な商品です。
ニーズを満たすための商品というのは、価格競争に陥ります。どれを使っても同じなら、出来るだけ安い方を買いたいと思うのが消費者心理というものなので、他社よりも安くしないと売れなくなります。
そこで、ニーズから抜け出してウォンツを満たす商品へシフトしていきます。
トイレットペーパーはニーズ商品ですが、『より柔らかくて肌触りが良い』とか『いい匂いがする』と言った特徴を持たせることで、他の商品より『欲しい』と思わせて、ウォンツ商品にすることができます。
そういう目で世界を見てみると、世の中にあるほとんどの商品が『ウォンツ』を満たすための商品だということに気が付きます。
『ただの水』として売り出せば、喉を潤すためのニーズ商品ですが、『ドコドコの美味しい天然水』と言えば、「より美味しい水が飲みたい」という欲求を満たすウォンツ商品の出来上がりです。
そして、より多く、より高値で売れるのがウォンツを満たす商品です。
なので、僕たちが考えるべきは、「お客さんはどんなウォンツを持っているのか?」と言うことです。
お客さんは、ただ痩せたいのか?それとも痩せて“美しくなりたい”のか?では発信するメッセージが大きく違います。
お客さんのウォンツを正確に捉えて、それを満たせる商品を作って(見つけて)、そのウォンツが満たせるんだと言うことをしっかり伝えないとイケません。
これを見誤ると大変なことになります。
ニーズとウォンツの違いがイマイチ分からないかもしれませんので、例をいくつか見てみましょう。
・『パソコンが欲しい』←これはニーズです。『MacBookが欲しい』←これがウォンツです。
・『ドリルで穴を開けたい』←これはニーズです。『直径2mmの穴を開けたい』←これがウォンツです。
・『自転車が欲しい』←これはニーズです。『軽くて早いロードバイクが欲しい』←これがウォンツです。
分かってきましたか?
・『カメラが欲しい』←これはニーズですよね?『一眼レフが欲しい』←これはウォンツです。
・『お酒が欲しい』←これは?『ボジョレー・ヌーボーが欲しい』←これはどっちでしょうか?
このように、ニーズは『必要』、ウォンツは『欲しい』です。
『必要』というのは、生きていくために必要という意味ではないです。
例えば、インターネットビジネスをやろうと思えば『パソコン』は絶対に必要ですよね?
なので、『インターネットが使えて、文章が書けるソフトが入っているパソコン』であれば良いわけです。こうなると価格勝負です。
でも、「オシャレで使いやすくて、軽くて持ち運びも便利なMacBookでインターネットビジネスがしたい』というのは完全にウォンツなので、他のパソコンに比べて倍以上の値段でも売れます。
これがニーズとウォンツの違いです。
お客さんはパソコンが欲しいのか?それともオシャレでカッコいいパソコンが欲しいのか?
この違いに気づくことが出来れば、自ずと、安いパソコンを売る(紹介する)べきか、MacBookを売るべきなのかが見えてきて、売りやすくなることは間違いありません。
この商品はどんなウォンツを満たせるか?お客さんはどんなモノを求めているのか?常に考えるようにしましょう。
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